角長で醤油のルーツに迫る!

角長で醤油のルーツに迫る!

泉綾香

こんにちは。5STAR MARCHEインターン生の泉綾香です。

さて、突然ですが、皆さんは日本で醤油が初めて作られた場所はどこかご存知でしょうか?
また、醤油がどのように作られているか聞いたことはありますでしょうか?
今回のSTORYでは、これらについてここに少し記させていただきます。

目次

1.日本の醤油の始まりは湯浅から!

11月の下旬、5STAR MARCHEでも取り扱わせていただいている、湯浅の角長という醤油の製造会社に訪問しました。
日本の醤油の発祥地はこの湯浅であり、特に角長の歴史は天保12年からという181年の長い長い歴史があります。

そして現在まで残っているしょうゆ蔵などの11棟の建物が2022年10月12日に国の重要文化財に指定されました。湯浅町内では初の重要文化財となります。

角長 醤油 湯浅醤油

今回、醤油が実際に製造されている、11棟の中の一番古い建物を見学させていただきました。

2.醤油はどのようにしてできるのか

建物に入ると、それまでほのかであった醤油の匂いをさらに深く感じました。そんなしょうゆ蔵の中で醤油の作られ方についてお伺いしました。

醤油の原料

醤油は大豆、小麦、塩、水が原料であり、最初は大豆と小麦の処理から始まります。
大豆は水に一晩浸した後短時間で蒸し、小麦は煎り上げたあと細かく砕き、その2つの原料を麹菌と混ぜ合わせます。そこで出来上がったものが麹であり、4日間かけで麹菌を増殖させます。通常の醤油は3日間で済ますところ、角長の醤油は昔ながらのやり方に即して4日間でじっくり増殖させるそうです。
完成した麹菌に塩・水を混合して仕込み桶に貯蔵します。その麹は諸味(もろみ)と呼ばれ、麹の発酵に合わせて攪拌作業を繰り返します。麹の分解作用によって醤油の味や香り、色が作られていきます。

諸味 醤油

これを搾ってできたものが生醤油であり、それに火を通すことで完成です。この時の火も赤松の薪を使って高火力で炊き上げるそうです。

(お写真は醤油を絞る作業です!)

3.醤油ができた歴史に迫る

最初に、角長の醤油の歴史は天保12年からと書いていましたが、どのようにして醤油ができたのでしょうか。
今から約750年前、鎌倉時代に覚心という僧侶が宋から径山寺味噌(今の金山寺味噌)の製法を伝授し、そこに塩と水を混ぜたときにできたものの上澄みが醬油なんです。 湯浅の水の良さからこの醤油が作られるようになり、そのようにしてできた醤油の歴史が今に続いているのです。

角長醤油記念館

ちなみに角長の蔵のすぐ近くには醤油資料館もあり、上記でお話しした内容以上の深いお話をガイドさんから聞くことができます。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?醤油に惹き込まれること間違いなしです。

4.商品についての魅力あるお話

さて、5TAR MARCHEでは角長の商品をいくらか取り扱わせていただいているのですが、それらの商品についてお話をお伺いしてきました。

濁り醬 角長

湯浅手づくり生醤油

圧搾も加熱もせず(人の手が一切入らず)に麹が原料を分解してできた汁を取り出してできた醤油です。2年半の間しっかり熟成されてできます。
癖のない魚の刺身にぴったりだそう。

手づくり醤油 角長 濃口しょうゆ

湯浅手づくり醤油(濃口しょうゆ)

普通の濃口しょうゆよりも黒く、煮炊き物にしっかり使うというよりも、出汁で先に甘み成分をしっかり出した後、最後にすこしこぼす程度に醤油を使うことで、市販の薄口しょうゆを使って煮炊きするよりもいい色の料理ができるそうです。

粉末醬油 角長

粉末醤油

3年半の間熟成させた諸味を低温でじっくり乾燥させたパウダーです。焼きナスやてんぷらに少々かけたり、焼き飯に使ったりと使い道は様々です。パウダー状というのが大きなポイントであり、普通に醤油を使ってしまうと水分量が多くなってしまう料理が、粉末醬油を使うことによって上手に仕上がるので、ベチャベチャせず本来の料理の食感や見た目を損なうことがありません。

小麦と塩しか使用していない「本物の醤油」をぜひご賞味ください!深い香りと味わいに惹かれること間違いなしです。

角長 醤油 湯浅醬油

5.まとめ

醤油は大豆からできている、くらいの知識しかなかった私ですが、今回の訪問を通して醤油について多くのことを知ることができました。今ではあってあたりまえの醤油に、このような数多くのドラマがあったことに驚きました。
醤油を見る目がガラッと変わったきっかけでした!

ライター:泉綾香 和歌山大学3回生

ライター:泉綾香 和歌山大学3回生

5STAR MARCHEの活動を学ぶことで、成長出来たらと思います。