蔵で熟成してまろやかになる、和歌山県海南市、下津町名物の「蔵出しみかん」をご存知でしょうか?収穫後、専用の木箱に入れられ、みかん畑の中にある土壁の蔵でじっくり熟成してから出荷されます。
実は、日本農業遺産にも認定されている下津町の蔵出しみかん。今日は、歴史あるこちらのみかんとその製法について、徹底解析していきます!
目次
1.蔵出しみかんと普通のみかんの違いは?
蔵出しみかんと年内に収穫し、そのまま出荷されるみかんとの大きな違いは、ズバリ、出荷方法です。下津町お隣の 有田市では収穫後すぐ発送するみかんがメインなのに対し、下津町では完熟みかんを専用の蔵で眠らせ、酸度を抜いてから出荷するというプロセスを経て出荷します。
みかんの中でも蔵出しにピッタリの品種(糖度と同様、酸度も高いパンチのきいた品種が好まれます!)を各農家さんが栽培・収穫。
その後、貯蔵してその酸味の部分だけをじわじわ抜いた後に出荷する方法を「蔵出し」と呼ぶのです。
この蔵出し製法は江戸時代から続いていると言われています!
ちなみに、この蔵があるのは通常、山中のみかん畑のど真ん中。山の中にポツポツ小さい木製の蔵が立っているのが見られます。
収穫したみかんをそのまますぐ、貯蔵蔵に入れられるのが素敵ですね!
2.蔵出しみかんの甘さってどれくらい?
甘い!と評判の蔵出しみかん、糖度が12~13度ほどが平均点です。みかんは収穫後に糖度が上がることはないので、実は収穫時のポテンシャルがとっても大切。完熟に近いみかんを収穫することが大切です。
5STAR MARCHEで取り扱っている蔵出しみかんは、貯蔵プロセスだけではなく収穫タイミングや品種など、すべてにこだわった蔵出しみかんで、農園主は前山農園、前山さんです。
蔵出しするのは、「晩生(おくて)」みかん。前山さんのところでは、柑橘の味がガツンと濃く、収穫したてでは少し酸味が強いパンチ強めのみかんを選び、蔵に入れています。(こういうみかんに限って、実は抜群に糖度が高いんです!)
貯蔵することで、この酸味だけを抜いていくので、甘さはかなり期待できますよ!
3.大きさや味の特徴は?魅力を解説
小ぶりでぺったりと平たい形、年内に食べるみかんと同様に剥きやすいのも嬉しい蔵出しみかん。小ぶりで手のひらサイズ、パクパク食べすすめてしまいます。
酸味が殆ど感じられないので、柑橘の酸っぱさが苦手な方にもオススメ。お子様にも大人気です!
4.匠の技!貯蔵のプロセスについて
木造蔵や専用の箱・・・といった設備は各農家さんでほとんど変わりありませんが、約1か月半~2ヶ月半の貯蔵の間、換気によって蔵の中の温度、湿度を調節するのも農家さんのお仕事です。ここも腕の見せどころ!
天気や気温の変化に気を付けながら、時にはみかん箱をゆすったり入れ替えたり・・・味見をしながらみかんを最高の状態まで導きます。殆どが江戸時代から引き継がれているという、下津地区のみかん蔵。
自然の中の蔵で丁寧に貯蔵されたみかんは、とってもコクがあり、まろやかです。
5.5TSARMARCHEでも蔵出しみかん販売中です!
前山農園の蔵出しみかん
3,400円(税込・送料無料)
こちらの蔵出しみかんは、前山農園さんから。
前山農園さんの畑は、昔ながらの石積みの段々畑。古い木のほうがおいしいみかんが出来る、とよく言いますが、前山さんの畑のみかんの木は樹齢の高いものが多く、長い年月丁寧に仕立てられてきているので、コクも抜群です!自慢の蔵は夏でもひんやり。先祖代々受け継いできた宝物です!
さいごに
いかがだったでしょうか? 日本農業遺産にも認定されている下津町の蔵出しみかん、ぜひ今年お取り寄せしてみてくださいね!
ライター:南村 真衣 ファイブスターマルシェ運営責任者。和歌山県内の生産者さんを訪問して魅力ある商品を発掘し、販売のサポートを行っています。 |