高野山麓でいただくとろける生ごま豆腐

高野山麓でいただくとろける生ごま豆腐

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歴史あるごま豆腐の名店、濱田屋さんへ

和歌山県内の魅力ある地域と食を探る旅。今回はかつらぎ町から高野山へと向かう道中、創業百年を超える老舗「濱田屋」さんを訪ねました。宿坊文化の残るこの地で、ごま豆腐一筋に歩んできた濱田屋さん。その商品は、今もひとつひとつ職人の手によって丁寧につくられています。

訪問時には、作りたての「生のごま豆腐」をいただきました。上品な甘さの和三盆をかけてスイーツとしていただくごま豆腐は、もちっとした食感の中に、ごまの香りがふわっと広がり、余韻はとてもまろやか。口の中でとろけるそのなめらかさに、思わず声がもれるほど。ヘルシーで、かつ上質な和のデザート。まさに新しいごま豆腐のかたちです。

生ごま豆腐

おもてなしのお茶は、徳島・勝山の阿波番茶

お客様にお出しするおもてなしのお茶として、濱田屋さんでは徳島県上勝町の上勝阿波晩茶を採用されています。焙じたような香ばしさと、やさしい酸味が特徴のこのお茶は、口の中をさっぱりと整えながら、心をすっと落ち着かせてくれる味わい。実はこのお茶、かつて濱田屋さんでアルバイトをしていた徳島出身の学生さんが、お土産に持ってきてくれたのがきっかけだったそうです。「とても良いお茶だったので、そのままおもてなしに使わせてもらってるんですよ」と語る女将さんの笑顔が印象的でした。人と人とのつながりから生まれたやさしいお茶時間も、濱田屋さんのおもてなしのひとつです。

美しい庭と、湧き水のある空間

店舗の窓からの眺めには美しい日本庭園があり、地下水を汲める場所も。清らかな水が、この味の要なのだと感じました。老舗の風格とともに、あたたかく迎えてくださるお店の皆さんの雰囲気にも癒されるひとときでした。

濱田屋さんのごま豆腐は、素材へのこだわりと、変わらぬ手仕事が息づく逸品。高野山の静かな風景とともに、この味わいをぜひご堪能ください。