こんにちは!5STAR MARCHEスタッフの松岡です。
今回訪れたのは、私の生まれ育った地元かつらぎ町にある「田村造酢株式会社」さん。創業江戸文化五年(1808年)という、200年以上前から続く老舗企業で、世界遺産 高野山のお膝元、紀ノ川のほとりに位置しています。創業者田村久兵衛さんにより、壺を発酵槽として使用した食酢製造業を始めたことが始まりだそうです。

創業200年超の老舗が生み出した「柿酢発祥」の物語
歴史

田村造酢の歴史は、1808年(江戸文化5年)まで遡ります。当初は米酢や穀物酢を中心に製造していましたが、戦中・戦後の食糧難でお酢の原料となるお米が不足。そこで6代目となる田村佑樹さんのお祖父さんの代に、地元の特産品である「柿」に注目したのが、柿酢誕生のきっかけでした。
「かつらぎ町は柿の産地として知られていますが、それには理由があるんです」と田村さん。
保水と排水性のバランスが柿の栽培に適していること、そして高野山の影響で昼夜の寒暖差が10度以上あることが、高品質な柿を育てる条件となっているのだとか。
柿酢づくりは、まさにゼロからのスタート。酵母菌と酢酸菌の無限の組み合わせとバランスを見つける作業から始め、試行錯誤を重ねて完成させた「ミヨノハナの柿酢」。この柿酢発祥の地で、今も伝統の技術が受け継がれています。
水すら加えない、柿100%の完全無添加
お話を聞いていて驚いたのが、田村造酢の柿酢は水すら一滴も加えず、全て柿本来が持つ水分だけ出来ている、完全無添加という点です。
「原料に『ひらたねなし柿』(渋柿)だけを用いています。添加物はなし。水さえ無添加なので『一滴一滴が柿』のお酢なんです」と、佑樹さん。
一般的な酢づくりでは、発酵の過程で水を加えることが多いそうなのですが、田村造酢では柿そのものが持っている水分だけを使用。まさに柿100%!!自然の恵みのみでつくられる、完全無添加の柿酢です。
使用する柿は、完熟したものではなく、硬い状態の「ひらたねなし柿」を渋抜きしたもの。「熟した柿は水分が多いので余計な菌が入ってしまう。硬い柿を砕いて使うことで、品質を保つことができるんです」。
お酢が出来るまで ~伝統の「静置発酵法」が生み出す、本物の味~
柿→柿ワイン→お酢という工程を経て、さらに2年以上熟成させることで、ブランデーのような美しい琥珀色と、まろやかで芳醇な味わいが生まれます。店頭に並ぶ商品は、実に5〜6年の歳月をかけて完成したものなのです。
田村造酢が守り続けているのが、「静置発酵法」という伝統製法。3ヶ月かけてじっくりと発酵させる この方法は、時間と手間がかかりますが、微生物の生命活動も豊かで、風味や香りに深みが出るのが特徴です。
「コストを下げるために、アルコールや酢酸などの添加物を使ったり、水で希釈したりする手法もあります。でも、私たちはそういった安易な手法はとらず、伝統技術を愚直に守りながら、手間ひまを惜しまず造っています」
発酵と醸造の違いについても、丁寧に教えてくださいました。
「発酵は微生物の働き。醸造は人間の働き。私たちは微生物の力を借りながら、人の手で丁寧に管理していく。それが醸造なんです」
さらに驚くべきは、柿酢をつくる過程で産業廃棄物が一切出ないこと。すべて自社農園の肥料として循環させているのです。
「伝統は続いてこそ伝統。環境に良いものをつくって、地域も遺していくことが大切だと思っています」
田村さんが語る、柿酢と健康
「私たちの柿酢は、健康に不安があった方達から沢山の喜びの声をいただいています」と田村さん。柿酢が健康に良い理由を、具体的に教えていただきました。
血液サラサラ効果
「柿が赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるように、古くから柿が持つ栄養価の高さは注目されてきました。
渋柿の成分には動脈硬化を防ぎ、血液の流れをよくする働きがあることや、さらにお酢に含まれているクエン酸は血小板の凝集を抑えることから血液中の老廃物を排出し、血液の流れをスムーズにする効果があることなど、柿酢にも嬉しい要素がたっぷりあります。
高血圧対策
柿酢は特に、お酢の中でもカリウムが非常に豊富!高血圧対策にも効果的と言われているのだとか。
二日酔い対策
柿のタンニンにはアセトアルデヒドをなくす働きがあることから、二日酔い対策にも効果的。お酒を飲む前後に柿酢を飲むことで、翌朝がラクになるのだとか。
疲労回復・抗酸化作用
柿は、珍しいことに、抗酸化作用の働きの強いカロテンとビタミンCを同時に多く含んでいる貴重な果実。同じく抗酸化作用・殺菌作用のある酢の効果を併せると、柿酢がいかに酸化に強いかがわかります。またすっぱさを感じるクエン酸は疲労物質の蓄積を抑える効果もあるのだとか。
日焼け止め効果・熱中症予防
他にも、メラニンの生成を抑える効果や、ミネラルの吸収を促進することで熱中症予防にも効果的と言われています。
さらに、ヨーグルトとの食べ合わせで骨粗しょう症予防が期待されていることや、肥満・コレステロール対策になることなど、さまざまな効能を教えていただきました。
そんな田村さんが推奨する摂取量は1日20cc。「健康は毎日の積み重ねが大切です。ぜひ続けて変化を実感してほしいです」と、実際に学術機関がミヨノハナの柿酢で行った研究結果を紹介しながらお話してくださいました。
おいしく楽しむ、柿酢の活用法
原料に柿を使っているので甘そうな印象を持つかもしれませんが、糖はすべてアルコールへと変化するため、「柿酢」は甘くないのが特徴。だからこそ、ドリンクにも料理にも幅広く活用できます!

ドリンクとして
炭酸割り
牛乳割り(飲むヨーグルトのようになります)
クラフトジンジャエールやクラフトコーラに
お料理に
ドレッシング
お寿司(塩鮭の混ぜ寿司、ちらし寿司など)
まぜ蕎麦・油そばにポテトサラダ
餃子のタレ
食を通して暮らしのワンシーンに彩りを
「お客様に健康と食育を届けたい」という思いで日々お仕事に励んでいる田村さん。近年、日本の家庭の食卓から基本の調味料が減ってきているという現状を受け、「調味料を家で調合して5感で楽しむ、そういうシーンを増やしていきたい」と願っているそうです。家庭に調味料がないことは、おふくろの味、地域の味、ひいては「地元かつらぎの味」がなくなっていくことに繋がるのではーと、危機感を持たれているとお話してくださいました。
日本の調味料文化を護る。それは、大前提として「健康で美味しい」ことが大事。柿酢を通して、健やかな食文化をつくること、そして「みんなで美味しい」という、食を通して人との繋がりも感じられる社会を理想として、ものづくりを継承しています。
地域と未来への想い

取材の最後、田村さんが語ってくださったのは、地域貢献への想いでした。
「規格外の柿の購入量を増やすことで、柿農家さんの収益アップに繋げたい。そして最終的には、地元の子ども食堂に還元できる仕組みをつくりたいんです」
子どもを大事にすることが、地域の未来につながる——。
200年以上の伝統を守りながら、常に未来を見据えている田村さんの姿勢に、深い感銘を受けました。
5STAR MARCHEと、これからのつながり
田村造酢を訪れて感じたのは、本物のものづくりには、妥協がないということ。
水すら加えない完全無添加、2年以上の熟成期間、静置発酵法による丁寧な醸造——。すべては「本物の柿酢」をつくるための、揺るぎない信念から生まれています。
私たち5STAR MARCHEも、和歌山の生産者さんを応援し、その魅力を発信するという想いを持っています。田村造酢さんのような、伝統を守りながら革新を続ける企業を、これからも応援していきたいと思います。
ぜひ一度、柿酢発祥の地で生まれた「ミヨノハナの柿酢」を、皆様の食卓に取り入れてみてください。健康で豊かな暮らしを、柿酢が支えてくれるはずです。
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田村造酢株式会社
住所:和歌山県伊都郡かつらぎ町妙寺285
創業:1808年(江戸文化5年)
電話:0736-22-0058
公式サイト:https://tamura-kakisu.co.jp/
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5STAR MARCHEでは、和歌山県内の生産者さんを応援し、皆様に新鮮な産直品をお届けしています。かつらぎ町の柿酢も、ぜひお試しください!